照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

人の経験談は役に立たない

人の経験談ほど役に立たないものはないと、常々感じている。それを服に例えれば、誰かが着ているのを見て素敵だなと思っても、いざ自分が袖を通してみてあれって感じるようなものだ。当たり前の事だが、人はそれぞれ、生き方も異なれば好みも感覚も違う。そこに誰か個人の経験が、ぴったり合致することはない。

苦しい時は、心が楽になる方法について自ずと探しだせるはずだ。人に頼ったところで、自分の甘えに気づかされ虚しさが残るだけ。確かに人に聞いてもらうと、辛さが多少軽くなる。だが、相手の経験を参考にしようとは思わないほうがいい。相手は、相談された以上何か役に立つことを言って慰めようと、経験上のアドバイスをしてくれるだろう。でも、多分にピントが外れていたりするのが落ちだ。そして結局、自分が編み出した答が一番だと納得する。

また、問題が起きないうちからあれこれ心配して、先回りして手を打とうとするのも無駄だ。そんな人はいないと思われるかもしれないが、成功談や苦労話に類する書籍ばかりを読むのがそれに当たる。大概は自慢に終始しており、やはり役に立たない。

誰かにお金を払ってアドバイスを求めるのも、私には無駄に思える。繰り返しになるが、自分が考えて納得したことしか実践できないし、また身につかない。何かアドバイスを求めたいなら、自分で気づけない自分の性質の傾向などを知るにとどめるくらいがちょうどいい。

以前にも書いたことだが、昨秋私は、生まれた時間と場所から自分の本質を占星術により読み解いてもらった。どうして自分はこのような感じ方をするのだろうと、長いこと我ながら不思議に思っていた点があった。性質としてはむしろ良い面だからと思いながらも、自分がそれに縛られる窮屈さもあって時には困っていた。だが、自分の本質を知り、それまでのことがすんなり納得できた。自分への対処法も解った。

それ以後、何か迷ったりするたび、自分の性質の傾向を踏まえて自分で判断することにしている。これは非常に役立っている。本当に助けられたと感じたこともあった。人には、自分の力だけではどうする術もなく、大きな力によってそのうねりの中で動かされているとしか感じられない時が必ずある。そのような時、自分の傾向を知っているとだいぶ違う。

占い嫌いの私だが、彩星早苗さんは、占星術を利用した心理カウンセリングという感じで、占星術師のイメージからはほど遠い。また、星の動きを教えてくれる彼女のブログは、いつも楽しみだ。ちなみに、ブログはこちら。http://heartnavigator.hatenablog.jp

文章に表れている優しい雰囲気は、お人柄そのものだ。人の経験談は役に立たないが、このような方に話を聞いてもらえば、こんがらかった糸が解けるように気持ちもスッキリ整理されるだろう。但し、欲に凝り固まった人には向いていない。自分の本質を知りたい方向きだ。