孤独遺伝子の持ち主同士が旅すれば③食事編
マリポサでは、親らしいところを見せようと、私が支払うことにした。その後も、何かにつけマリポサのことを持ち出す私に、呆れたのか次男は、私がブログを書きかけてちょっとその場を離れた隙に、こんな事を付け足されてしまった。すぐさま削除しようとしたが、可笑しいので、ご披露することにした。
"ハワイでは、息子たちにごはんをゴチしてしまったが、将来のリターンを期待してよしとするか!"
オイオイ、そんなこと、まったく思っていませんから。でも、これも一理あるなと思った。人は、してもらった事より、自分がした事に思いが残るものなのかもしれない。だから、意識せずとも折ある毎に、言葉の端々に恩着せがましさが出てしまうのだろう。本当は、逆でなければいけないのにと、我が器の小ささを省みる。
私が子供たちから受けた事の方が、ずっとずっと大きい。心密かに、二人に感謝している。それに、リターンなんてとっくに済んでいる。
*だが、ちょっと一言
レセプション会場のカハラホテルでの事だ。ここの庭園には川が流れ、小さいながら滝もあって、イルカも泳いでいる。食事している時、長男がふと、そういえばイルカ見たと聞く。
私はうんと答えたついでに、「イルカはいるか?」と言う。すると、「そんなこと言って笑ってくれるの、向こうのお父さんだけだから」と宣う長男。じゃあ花嫁の父の分もと闘志を燃やした私は、「イルカはどこいるか?」と第二段。すると空気を察した次男が、「それ同じだから」と、私の暴走を止めるような発言。ちなみに長男は、呆れたのか無視している。
子供たちよ。有難くも厳しい批評家たちよ、時には片目を瞑ってみよう!イルカが手を振る姿が見えてくるだろう。「イルカはここにイルカ〜ら」ってね。
以上ささやかな提言なり
完