照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

奈良町の素敵なお店ー山の辺ファームさんでジャムを購入

奈良で、ちょっと素敵なお店を見つけた。餅飯殿(もちいどの)センター街から続いて下御門商店街に入ってしばらく行くと、右手に、果物やスコーン、ワッフルなどをほんの少しづつ並べている間口の狭い店があった。

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山の辺ファームさん外観 右ガラスケースの中に店名

梅スコーンとワッフルを手に取り店内に入ると、アラッ!ずいぶんおしゃれな雰囲気の店だことと気持ちが弾む。バーカウンターの上には、いろいろなジャムが並んでいる。どれも美味しそうで、嵩張るがお土産にしたくなった。

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おしゃれなバーカウンター 

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イチジクジャム

ラベルを見ると、纒向(マキムク)の果物を使用とある。纒向遺跡邪馬台国で、箸墓古墳(ハシハカ)は卑弥呼の墓だったかもしれないと言われているのだ。その地で育まれた果物たちを通じて、ちょっと太古を想ってみようかと気分は更に上向く。もちろん、当時とは空気も土も違っているだろうけれど、単純な私は、纒向つながりだけで嬉しくなってくる。

写真を撮らせて頂くと、お店の方がこの建物についていろいろ説明して下さった。だいぶ放っておかれために、傷みが目立ち始めていたこの家を、何とか残したいと譲り受けたそうだ。お聞きしてはじめて、ウダツがあることもわかった。外からも写真を撮らせて頂く。

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2階の部分がウダツ

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お隣の家のウダツ

2階に上がるのに階段がないので取り付けたが、かつては、階段箪笥を使用していたのではないかと推測されていた。それが今もあったら、どんなにか趣があることだろうにと思う。

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後付けの階段

お話を伺いながら、お店の方の、家に対する愛情が伝わってきて、良いお店に出会ったと嬉しくなる。看板は特になく、ガラスケースの端っこに、山の辺ファームとあるだけだ。ずっと奈良に居たのだから、果物も買ってみれば良かったと今頃になって残念な気がする。でも、また今度伺おう。