照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

ポルトガル9日目ーマルヴァオンへ

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城壁からマルヴァオン城を望む

マルヴァオン行きのバスは、平日2便だけで、10時半と18時15分発だ。ちなみに帰りは、マルヴァオン発7時15分と13時10分。日帰りなので、便は自ずと決まってしまうが、2時間もあれば、観光は十分だろう。3、06ユーロのチケットは、バスの中でドライバーさんから購入する。

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マルヴァオンへ行くバスからの景色

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山道を走るバス

山のてっぺんの、城壁で囲まれた村は、その様子から、鷲の巣と呼ばれているそうだ。バスが山を登って行く間も、可愛らしい家々が並ぶ。35分ほどで到着。城壁に入って、さっそく歩いてみる。柵も手すりも無い石の階段を登ったり、下りたり、俄然楽しくなってくる。
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村への門 

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村への門 内側から

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城壁

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城壁

村への入り口にあるインフォメーションで、地図をもらってから歩き出すが、教えられたルートよりも、城壁に足が向いてしまう。結局、城まで、城壁を辿って行く。風が結構冷たい。タートルネックのセーターが初めて活躍だ。だが、歩くとやはり暑い。

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村の中

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村の中
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村の中 前方に城壁

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村の中の様子

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教会

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城壁

どんよりした空の下、写真を撮りながら、ほとんど浮かれて歩いている。ぜひ来てみたかった場所だけあって、本当に気持ちが弾む。スペイン国境に近いため、重要な戦略拠点であったという城を見学。こんな岩山、誰が登ってくるのと思うほど急だ。エヴォラのカテドラルの屋上で感じたのと、同質の心地良さ、解放感がある。きっと私は、広々とした高い場所が好きなのだ。

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城壁からスペイン側を望む

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中央奥がマルヴァオン城

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マルヴァオン城 古い大砲

たまにすれ違う地元の方と、挨拶を交わしつつずんずん歩いていると、いつの間にか、インフォメーションのところへ出てしまった。ぐるっと回って、丁度1時間だ。一応、帰りのバスの時刻を確認してから、レストランを探す。

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アソルダ・アレンテジャーナ

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バカリャウのコロッケ トマトライス添え

12時にオープンしたばかりの店に入って、アソルダ・アレンテジャーナというスープを注文する。ガイドブックによると、これは、生のコリアンダー(パクチー)とニンニクをすり潰し、パンとポーチドエッグを加えた、アレンテージョ地方のスープとのことだ。いい香りだ。

スープの中にパンとポーチドエッグと思ったが、意外に美味しい。量も少なめなので、もう一品頼むことにした。バカリャウのコロッケに、トマトライスのようなものが付いている。トマトとレタスの付け合わせもある。

このトマトライスがとても美味しく、コロッケももちろん美味しい。ポルトガルは、どこで何を食べても美味しいのだろうか?。店の方に、13時10分のバスで帰りたいと予め伝えておいたので、食後のコーヒーもすぐに用意してくれる。

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城門側のバス停付近

お会計をして、トイレを借りてから、1時前には店を出る。バス停までは2分位だが、本日最後のバスなので、逃したくない。外へ出ると、霧雨が降っていた。霞む風景もまた、幻想的だ。それにしても、早く来て運が良かった。これでは、周囲の景色もほとんど見えない。そうなると、城壁を歩いても楽しさが半減、ここの素晴らしさが実感しにくい。

ほんの2時間の滞在だが、食事時間も含めて、丁度良かった。朝タクシーで来て、ゆっくりしようかとも考えたが、正直、それでは時間を持て余すところであった。暖かい時期であれば、城壁辺りに座って、もしくは、カフェのテラス席で回りを眺めていられるが、山のてっぺんなので、動かずにじっとしていると寒い。おまけに霧雨では、外にもいられない。

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山から下るにつれ霧が晴れる

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可愛いバス停

天気ばかりは、まったく運次第だが、有難いことに今回の旅では、これまで、観光の妨げになるような雨にはあっていない。傘をさしても、5分程度だ。それにしても、日帰りにしておいて良かったと思いながら、バスに乗ってポルタレグレまで戻る。
明日からは、またリスボンだ。