ローマ カラヴァッジョを訪ねて
ボルゲーゼ公園内の池
広いボルゲーゼ公園内を歩いて、次に向かったのは、サンタ・マリア・デル・ポポロ教会で、目的は、カラヴァッジョの絵だ。教会内に入ると、丁度ミサの最中であった。終わるまで、後ろの椅子に座って待っていた。賛美歌を聞いていると、神父様は歌も上手だと感心してしまう。声もいい。ローマでは、皆がこの調子なのだろうか。
ミサが済んで、人々が動き出す。私も前に進む。カラヴァッジョの絵ばかりか、色々な画家による絵がある。祭壇には、ジョットのような絵もある。入場券が必要な教会や美術館と違って、作者と作品名のプレートはないがどれも素晴らしい。絵はやはり、置くに相応しい場所にあってこそ活きると改めて感じた。
ところでこの教会は、かなりお勧めだ。採光も十分考慮された作りになっている。ベンチに座っていると、礼拝堂に比べてずいぶん明るいので見上げれば、上から陽が差し込んでいた。薄暗さは、荘厳さを後押しするが、明るくても、充分荘厳な雰囲気は漂っている。しばらくそのままベンチに腰掛けていたが、とても落ち着く場所で心地よくなってくる。
それにしても、カラヴァッジョの絵がなければ、訪れることのなかった場所だ。しかし、このような場所を見逃していたら、カラヴァッジョ抜きでも残念だったに違いない。これまであまり積極的には行かなかったが、教会も時間があれば訪れてみるのもいいと思う。
ともかく、ローマは凄いと唸らされる。どうしてこれまで来なかったのかと不思議な気分だ。
*お知らせ