照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

ギネスの看板とアーティチョークの花

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日曜日の朝、いつもの散歩コースを外れ緑道を歩いてみた。立葵や紫陽花を眺めながら進んでゆくと、個人のお宅と思える場所に、ギネスの看板があるのに気づいた。住宅地の一角にいつの間にかお店がと、その前まで行ってみた。

 
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すると、看板の手前にある植え込みに、アーティチョークの大きな花が咲いているのを見つけた。初めて見る花だ。Bar&Diningと書いてある看板には、営業時間と営業日のお知らせしかない。何のお店か分からないが、ギネスの看板に嬉しくなる。
 
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インターネットで検索してみると、イタリアンのお店であった。おまけに、2年以上前に開店していたことも知った。すぐ近くにも関わらずここ数年、この辺りは全く歩いていなかった。緑道は、犬を散歩させている人が多いからと避けていたためだ。
 
近いうちに1度訪ねてみたいと、ちょっとワクワクする。住宅地には時々、自宅を利用したこじんまりした店ができる。しかし、気づいたら無くなっているということもしばしばなので、急ぐに越したことはない。人の運命同様、お店だっていつどうなるか先は知れない。
 
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ちなみにこれは、ローマ・トラステヴェレ地区の、リストランテ・ピッツェリア  カルロメンタで食べたアーティチョーク ローマ風だ。花が咲く前の、顎を外した花芯の部分を食べる。今年4月下旬に訪れたローマでは、前菜にこれを食べている人が多かった。
 
イタリア語では、カルチョーフィと言う。それを知らなかった私は、イタリア語しか通じない店で、たびたび運ばれてゆくアーティチョークの皿を横目に、ついにオーダーすることが叶わなかった。あれというつもりで指差したら、個々に炒めた野菜の盛り合わせがきてしまった。それはそれで、間違えられて良かったと思うほどの美味しさであった。
 
アーティチョークの顎にも、食べられる部分がほんの少しある。茹でて、前歯でしごいて食べるということだが、私はまだ未経験だ。もしかしたら来年、時期が合えば、この店でアーティチョークが食べられるかな。今度訪ねた時に聞いてみよう。
 
お楽しみは、身近で意外な所にあった。それにしても、ギネスの看板と、アーティチョークの花との取り合わせはユニークだ。だが私が知らないだけで、アイルランドでも、アーティチョークは人気メニューなのかな。