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照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

フィレンツェ到着

フィレンツェは、道路の幅が狭い街であった。空港からのバスで中央駅前で降りると、ホテルへは徒歩で10分弱である。駅前からパンツァーニ通りへ入り、途中トルナブオーニ通りへ曲がらなければならない。通り名を示すプレートに、この狭い道がブランド店通…

ダブリン最終日

午後の便でダブリンを発つと思うと名残り惜しく、メリオンスクエアからオコンネル通り、ヒューストン駅界隈までと歩き回った。リフィ川近くのフードコートのような場所で、開店準備中の店を覗き、ワゴンに置かれたさまざまな料理に興味が湧いてくる。先日、S…

トリニティカレッジ ケルズの書

トリニティカレッジの図書館に、聖書の手写本である「ケルズの書」を見に行く。あちこちより道をしながら開館時間少し前に到着すると、すでにたくさんの人がいて驚く。薄暗くひんやりした展示室に足を踏み入れると、その列で待っていた人の気持ちがよく解る…

アイルランド国立美術館から国立博物館へ

ダブリンでは、カラヴァッジョ(Michelangelo Merisi da Caravaggio)の『キリストの捕縛』と、フェルメール(Johannes Vermeer)『手紙を書く婦人と召使』を見るという目的もあった。この作品を所蔵しているアイルランド国立美術館は、滞在したメリオンホテ…

パリ二日目

翌朝一番に、ロダン美術館を訪ねた。日頃彫刻に馴染んでいなかったが、カミーユの人生を想いながらその作品を見ていると、感慨深い思いがした。その後、ギメ美術館へ向かった。ここには、東洋の仏像から器まで、さまざまな美術品が数多く収められている。一…

パリ・ダブリンへ  パリ編

ギネス(Guinness)が好きだ。炭酸が苦手で、ビールを飲むことはあまりなかった。それがギネスに出会い、クリーミーな泡が大好きになった。思いはダブリンへと飛ぶ。ギネスストアハウスでビールを飲もう。2010年は、パリとダブリンへ旅することにした。 パリ…

ベルリンの壁からベルクギュルン美術館へ

ベルリンは街歩きするには広すぎる。 飛び石二泊という変則プランのため、時間的余裕は少ない。美術館に観光名所もと張り切ると、詰め込んで走り回らざるを得ない。 考えた末、ベルリンの壁を見納めとすることに決めた。 ブランデンブルク門を訪れた前日は晴…

ベルリン絵画館にて

ベルリン絵画館では、(これだけの画家の作品を、これほど集めるとは)、 ヨーロッパの底力の前に、ただ圧倒されていた。 尽きない泉のように、見ても見ても終わらない・・と錯覚するほど、 収蔵作品の多さに驚いていた。ここが日本との違いだ。 いつかロン…

プラハからドレスデンへ  街歩き再び

プラハ二日目は、もう一度城に行くか悩んだが、24時間キップの有効活用という経済的理由を優先、ヴァーツラフ広場へ向かった。 月曜の朝、職場に急ぐ乗客に混じって地下鉄に乗った。構内のパンさんに並ぶ人がいるとすかさず覗く。乏しいチェココルナで買え…

プラハ  街歩き

プラハ国立美術館でブリューゲル(父)の『干草の収穫』を見ようと思っていたのだが、列車に揺られ、さくらんぼの事を考えているうちに、絵画の事はすっかり忘れてしまった。 ホテルの部屋に荷物を置くと、モルダウ(ヴルタヴァ)川添いにカレル橋まで歩いて…

ドレスデンからプラハへ   車窓より

プラハへは、ドレスデンから急行で二時間と近い。国というより都市間の移動という感じだ。だが、通貨も違えば言葉も違う。英語も通じにくい。距離ではないのだ。エルベ河沿いに進む列車からの景色は素晴らしく、川遊びのボートや遊覧船、取り囲む山々を眺め…

ドレスデン

ドレスデンへ行こうと決めたのは、まったくの思いつきであった。6月下旬なら休暇が取れそうと判った時、東京で開催された「ドレスデン美術館展」の素晴らしさが、ふと蘇ってきた。2009年の旅は、ベルリンから始まった。滞在したホテルを早めに出て、急行で…

カヌレ・ド・ボルドー

サウスケンジントン駅前のポールへは、ほぼ毎日立ち寄った。フランスのパン屋さんのチェーン店であるここには、カヌレがあった。初めての日、試しに買ったカヌレが美味しく、朝食用に持ち帰った。外はカリッと、中はカスタードクリームのような柔らかな食感…

ゴッホ 『アルルのラ・クロー 花咲く桃の木』

コートルードギャラリーで、ゴッホ(Vincent van Gogh)描く桃畑の絵を見た。遠景に山々が連なる穏やかな色調の『アルルのラ・クロー 花咲く桃の木』は、日本の風景を連想させて、懐かしさを覚える。柔らかい雰囲気が心地よい。 その他にも優しいタッチの絵…

ビクトリア&アルバート博物館にて

染色家古澤万千子さんの作品を、ビクトリア&アルバート博物館で見つけたときには、学芸員の目の確かさに敬服した。白州正子さんの本を通して初めてその作品を目にした時、素朴感漂う、落ち着いた、味わい深い色合いに魅せられた。 漠然と、いつか実物を見て…

ケンウッドハウス ハムステッドにて

ケンウッドハウスへ、フェルメール(Johannes Vermeer)の『ギターを弾く女』を見に行った。広大なハムステッドヒースの一角を、ちょっと歩いてみようとしたのが間違いであった。雨上がりの道はややぬかるんでいて歩き難く、方向感覚には自信があるつもりで…

アルテミジア

一枚の絵の前に、引き寄せられるように立っていた。それがアルテミジア(Artemisia Lomi Gentileschi) の『絵を書く自画像』だった。2008年、バッキンガム宮殿クイーンズギャラリーを訪れた時の事だ。 画家である父オラツィオの作品を目にしたことはあったが…

ポール セザンヌに寄せて

象徴主義のルドンと同時代に活躍した、ポスト印象派のセザンヌ(Paul Cézanne)も大好きな画家の一人だ。卒論は、その二人をテーマに何か書いてみたいと漠然と思っていた。ある年の夏期スクーリングでは、西洋美術史を選択した。授業初日、「卒論を美術史でや…

オディロン・ルドン オルセー美術館にて

十代の終わり、部屋に飾っていたのは、暗い色調のルドン(Odilon Redon)の版画『仮面は弔いの鐘を鳴らす』であった。それがいつの間にか、花の絵に魅かれるようになった。今は、ルドンの『長首花瓶の野の花』の複製を部屋に飾って毎日眺めている。オルセー美…

ルーブル美術館にて

ホテルから目の前のチュイルリー公園を通って、ルーブル美術館へ朝一番で赴く。ピラミッド型の入り口の前は、すでに開館を待つ人々でいっぱいだ。 入館してすぐ向かったのは、ドノン翼。ルネッサンスからバロック時代のイタリア絵画が先ず見たかった。それか…

ベルギー王立美術館にて

前年の2006年、ベルギー王立美術館展が開催された時は、上野まで出向かなかった。東京にはこれほどの絵画好きがいたのかと思う程、美術館はいつでもどこでも人で溢れかえっている。現地へ行こうと思ったのが、今回ブリュッセルへ立ち寄るきっかけでもあった…

アムステルダムからベルギーへ

アムステルダム中央駅からブリュッセルまで約3時間。赤、白、黄色と、童謡の歌詞そのままに列をなして広がるチューリップ畑に息を呑み、風車に旅情を掻き立てられる。 デルフトにフェルメールを思い、アントワープでは、ネロの憧れ続けたルーベンスが頭を過…

フェルメール

デン・ハーグのマウリッツハイス美術館にあるヨハネス・フェルメール『真珠の耳飾りの少女』は、『牛乳を注ぐ女』(アムステルダム国立美術館)と並んで大好きな作品だ。 なぜ魅かれるのだろう、と少女のターバンを眺めながら考えていた。色だ。フェルメール…

レンブラントとゴッホ

通勤途上のプラットホーム、NEXと書かれた車体が通り過ぎて行くのを眺めながら、無性に旅がしたくなった。心が疲れていたのかもしれない。毎日階段を昇り降りしながら、羊の群れの一員である事に飽いていた。日常から離れてみたい思いは募るばかり。2007年4…

ハプスブルク家

宮殿の類には格別の興味もなかったが、シェーンブルン詣での長蛇の列に並び、チケットを購入した。 価格が高いほど便宜が計られるようだが、最短コースを選んだ。入場から待遇が違う。後から来る人が次々と入るのを眺めながら、係員にアピールするも待ての…

『ユディット』に寄せて

ベルヴェデーレ宮殿上宮19・20世紀絵画館にあるグスタフ・クリムトの『接吻』は有名だが、私の関心はむしろ『ユディット』にあった。美術史美術館にあるルーカス・クラナッハ(父)の同テーマの作品も印象深く、絵葉書まで購入したが、旅先から出すのはためら…

ピーター・ブリューゲル『農民の婚礼』

2006年4月、ウイーンに着いた翌朝美術史美術館に入館後、ピーター・ブリューゲルの絵が展示されている部屋へ急いだ。図書館で借りた大きな画集でも解らなかった細部、とりわけ花嫁の顔がはっきり見える。 画集で愚鈍のように思えた花嫁は、恥じらいの表情…

旅と絵についてのブログ始めました。

旅に出るのはこれが最後かなと思った時、どこにしようかじっくり検討した結果ウイーンに決めた。美術史美術館で、ピーター・ブリューゲルの『農民の婚礼』をぜひとも見たいと思った。 大学の 通信教育課程で学んでいた時、ライティングの授業で、この絵をテ…